竜喚び聖女は捨てられた竜騎士を救いたい!

 竜騎士と契約すれば、竜は竜騎士に従う。

 ここれでは『したくない』と望んでいても、契約さえ済ませれば、ジェイドさんはブリューナグに強制することも出来るのだ。

 ……そうよね。黒竜ブリューナグはそれだって、ちゃんとわかっているはずだ。ジェイドさんは決して、それをしないだろう。

 自らの家族ほどに大事にしている存在を救う時くらいしか、それを使うことはないだろう……と。

 二人が視線を合わせると、やがて黒竜とジェイドさんの間には、もう今では使われなくなった古代文字が青い光を放ち行き交った。

 お互いの出した条件で、今彼らは契約を結んでいるのだ。

 ……喚び出した私も、ここまで凄い竜が来るとは思って居なかったけれど、ジェイドさんはゲイボルグを早々に失ってしまい、真価を発揮出来なかっただけで……本来ならば、このブリューナグに相応しい竜騎士なのだろう。

「契約は為された」

 厳かに私の唇から出て来た、竜騎士と竜の契約完了の言葉。

 黒竜ブリューナグは、こんな風に人を操ることが出来るなんて……相当な、上位種なのかもしれない。