竜喚び聖女は捨てられた竜騎士を救いたい!

 いけない。家族にも近い自分の竜の酷い姿を目の前にした興奮状態で、彼は理性的な判断が下せる状態ではない。

 とにかく、この場を離れなければ……誰だかわからないけれど、あの一派に見つかってしまえば私たちだってどうなるかわからない。

「とにかく……ノルドリア王国に連絡して、援軍を呼びましょう。私たちだけでは、安全が確保できません」

 アルドヴァルが行ってしまったので、時間は掛かるかもしれないけれど、安全で確実な方法はそれだった。

 ゲイボルグの状況がわかった今、ガルドナー団長に頼めば、救出のために竜騎士団を派遣してくれるはずだ。

「嫌だ! こんな場所にはもう、置いていけない!」

 ハッとして彼を見れば、ジェイドさんは泣いていた。

 ……そんな彼に、私はこれを告げなければいけない。心を奮い立たせ、私は口を開いた。

「……あの……ここで酷なことを言うようですが、あの竜はもう……駄目だと思います。竜騎士の竜としては、使えません。無理です」