竜喚び聖女は捨てられた竜騎士を救いたい!

 私の何度かの呼び掛けに、彼の竜は間違いなく反応した……けれど、それだけに終わってしまった。

「うーん。反応は、ありますね……けれど、こちらへと近づいて来る気配はしません」

「……そうか。皆、それは言ってくれるのだが」

 一般的な竜喚びの際、私の呼びかけに応えた竜は、こちらへと近づいて来る。彼らは飛行速度も速いので、気配がどんどん迫ってくる感覚があるのだ。

 ……けれど、今回にそれはなかった。応えたけれど、微弱な反応。居場所が遠いのか、方向も距離も曖昧だ。

 上手くいかずジェイドさんは、悲しそうな表情を浮かべた。彼の来てくれない竜は有名で、竜騎士団全体の問題にもなったことがあった。

 喚び出そうとここまでに挑戦した聖女は、数え切れないだろう。私よりも歴が長く能力の高い聖女だって居ただろうと思う。

 喚び出してみせるという言い切りに期待をしてしまったものの、やはりこの聖女も駄目だったか、彼はそう思って居るのかもしれない。

 しかし、こうして見ると……悲しそうな美男子、大好物過ぎる……! しかも、職業は竜騎士。竜騎士ジェイドさんは、乙女が好きになる要素しか持っていない。