「あ……あれです! あれが、エクスキー洞窟ですね」
私は白い地面がぱっくりと口を開けているような、黒い部分を見付けた。近付いた途端にアルドヴァルは急降下し始めて、洞窟の入り口付近に降り立った。
先に降りたジェイドさんに手伝ってもらって、私が降りた時には、アルドヴァルは大きく翼を広げて飛び去った。
「っアルドヴァル!」
便利な移動手段をいきなり失い慌てた私は、隣に居たジェイドさんの目を見たけれど、彼は穏やかに微笑んでいた。
「……契約主のガルドナー団長が居なくても、彼の命令ひとつだけで、こんなにも遠方まで連れて来てくれたんだ。大分、我慢してくれたと思う」
そういえば、昨日辺りからアルドヴァルは大分様子がおかしかった。おそらく、目的地まで着いたことには間違いないだろうと判断したのかもしれない。
ガルドナー団長の竜なので、行ってしまえば、もう喚び戻せない……手立てがないのだ。
「それは、その……そうですけど……」
私たちが首尾良く、ジェイドさんの竜ゲイボルグを助けられれば良い。けれど、アルドヴァルが居ない今、馬車を乗り継いで帰ることになる。
私は白い地面がぱっくりと口を開けているような、黒い部分を見付けた。近付いた途端にアルドヴァルは急降下し始めて、洞窟の入り口付近に降り立った。
先に降りたジェイドさんに手伝ってもらって、私が降りた時には、アルドヴァルは大きく翼を広げて飛び去った。
「っアルドヴァル!」
便利な移動手段をいきなり失い慌てた私は、隣に居たジェイドさんの目を見たけれど、彼は穏やかに微笑んでいた。
「……契約主のガルドナー団長が居なくても、彼の命令ひとつだけで、こんなにも遠方まで連れて来てくれたんだ。大分、我慢してくれたと思う」
そういえば、昨日辺りからアルドヴァルは大分様子がおかしかった。おそらく、目的地まで着いたことには間違いないだろうと判断したのかもしれない。
ガルドナー団長の竜なので、行ってしまえば、もう喚び戻せない……手立てがないのだ。
「それは、その……そうですけど……」
私たちが首尾良く、ジェイドさんの竜ゲイボルグを助けられれば良い。けれど、アルドヴァルが居ない今、馬車を乗り継いで帰ることになる。



