竜喚び聖女は捨てられた竜騎士を救いたい!

 パッと瞼を開けると心配そうなジェイドさんの顔があった。先ほど見えていた光景を反芻してしまって、慌てて私は首を横に振る。

「いっ……いいえ! なんでもありません。近くに居るので、強い反応に驚いてしまっただけで……」

 そんな私の様子を見て、ジェイドさんは不思議そうな表情を浮かべたものの、近くで待って居たアルドヴァルが鳴いたので、そちらに気を取られた。

 アルドヴァルは契約主であるガルドナー団長との距離が離れているので、あまり言うことを聞かなくなってしまっているらしいのだ。

 ジェイドさんが、なんとか宥めようとしている。

 助かったわ……。

 さっき、見えたゲイボルグの近くに……いくつか人影が、見えた……ような気がする。

 どうして……? 洞窟の中に居る竜に、圧倒的な戦闘能力を持つ存在に、あんなにまで近づける人が居るなんて……到底、思えない。

 気のせいよね。