私たちは早々に遠出の準備を済ませ、ジェイドさんの竜を探しに行くことになった。

 私は着任日から元々そうするつもりだったから、荷造り自体はすぐに終わった。

 遠出の足となる竜を貸してくれるガルドナー団長は、なんと50匹の竜と契約してた。

 すごい……流石、竜騎士団長。

 どれでも好きな竜を貸してあげるって笑顔で言われたので、竜位が一位の一番強い竜を遠慮なく借りることにした。

 ガルドナー団長の少々笑顔が引き攣っていたけれど、残りの49匹が居る男に二言はなかった。

 そんな彼に借りれた竜である赤竜アラドヴァルは、ガルドナー団長から『私たちの指示を聞くように』とお願いされている。

 竜位も高ければ知性も高い竜なので、それで問題はないと言う。

 赤い鱗を持つ竜アラドヴァルは、かなり竜位の高い火竜で、私も団長の契約を共鳴させて喚んだ時には、その雄々しさを見て圧倒されてしまった。

 アルドヴァルはジェイドさんのゲイボルグと、同程度の竜位にあるらしい。