竜喚び聖女は捨てられた竜騎士を救いたい!

 あ、地図を片付けないと……これは、図書館から借りた地図なので、出発前には地図屋へ寄って、新しい地図を手に入れなければ……物騒なことだけれど、街がなくなったりもするのだ。

「ジェイドさん。私、城下町に買いだしに行きますけど、何か欲しい物あります……? 明日の朝、出発となると、かなり急ぎになってしまいますが……」

「ラヴィ二ア」

 呼ばれたので顔を上げると、ジェイドさんの顔は深刻そうに歪んでいた。自分の竜が洞窟の中で弱っているかもしれないのだ。それは……そうなってしまうだろう。

「何でしょう……?」

「ここで、食事に誘われて居るのか?」

 あまりに予想とは違い、一瞬だけ、ジェイドさんの言葉を理解出来なかった私は、時間をかけて咀嚼して彼が何を言いたいかを察した。

 あ。さっきのガルドナー団長との食事の一件ですね……あんまり深刻そうだったから、竜のことかと!

「そうです。けれど、着任早々の聖女には良くある話なので、気にしないでください。私たちも慣れています」

「そうなのか……?」

 私がサラッと返せば、ジェイドさんは驚いた表情を浮かべていた。