「……どうして、そんな人と別れたんですか。お好きなのに」
私は心に浮かんだ疑問を、ナタリアさんにそのままぶつけた。
寂しそうな表情を浮かべた彼女に失礼だったかもしれないと口に手を当てた時には、時既に遅しだった。
「……ただ、好きなだけでは、生活出来ないわ。竜に乗れないのに、竜騎士は辞めたくないと言う。他の仕事についてくれといっても、頑として聞いてくれなくて……私でなくて、貴女なら耐えられたのかもしれないわね」
それは、苦労して就いた仕事と愛する私……どっちが大事? という、巷で有名な男性を追いつめる禁断の質問というやつではないだろうか。
逆に仕事なんて捨てて、君のために生きるよ! なんて、言われて嬉しいのか、すごく不思議。
生きていくためには金銭を得る仕事は必要だし、誰しもお金を得るために、なんらかの形で働いているはずなのに。
「そうですね。ジェイドさんを捨てるなんて、私にはとても……」
私は心に浮かんだ疑問を、ナタリアさんにそのままぶつけた。
寂しそうな表情を浮かべた彼女に失礼だったかもしれないと口に手を当てた時には、時既に遅しだった。
「……ただ、好きなだけでは、生活出来ないわ。竜に乗れないのに、竜騎士は辞めたくないと言う。他の仕事についてくれといっても、頑として聞いてくれなくて……私でなくて、貴女なら耐えられたのかもしれないわね」
それは、苦労して就いた仕事と愛する私……どっちが大事? という、巷で有名な男性を追いつめる禁断の質問というやつではないだろうか。
逆に仕事なんて捨てて、君のために生きるよ! なんて、言われて嬉しいのか、すごく不思議。
生きていくためには金銭を得る仕事は必要だし、誰しもお金を得るために、なんらかの形で働いているはずなのに。
「そうですね。ジェイドさんを捨てるなんて、私にはとても……」



