竜喚び聖女は捨てられた竜騎士を救いたい!

 今回は本当に何もないですけど、多分きっと、何かあってもなかったことにします……!

「良かったら、付き合ってもらえないか。宝石を買いに行こうと思って」

「ああ! ……ゲイボルグにですね!」

 私はジェイドさんが言いたいことを、先んじて察した。

 あの可愛いゲイボルグが卑劣な罠に掛かってしまった理由が、いかにも竜が好きそうな洞窟の中に隠されていた宝物だったのだ。

 そして、それを知ったジェイドさんが『俺が宝石をもっと買い与えていれば』と悔いていたのを、私はめざとく聞き逃していない。

 私からするとそういう話でもないように思えるけど、ジェイドさんが自分の竜ゲイボルグに与えたいと思ったのなら、そうするべきだと思う。

「今から行けるか?」

「行けます!」

 バッと右手を挙げた私に微笑み、待ち合わせ場所を決めて私たちは離れた。


◇◆◇


 私がジェイドさんと連れだってやって来たのは、王都でもその名が知れた高級宝石店だった。