するっと彼の舌は、私の口の中に入り込んだ。深くつながり合う感覚。

 そして、不思議なことに、私の『竜喚び』を誰かが共鳴させた。これまでにない説明しがたい……誰かが、私と繋がった……。

「これで、良いんだな?」

「上出来だ。すぐに、ここを離れる」

 数秒で離れたジェイドさんが私に言い、そして『私の口』は彼に言葉を返した。もちろん、私はそれが誰であるかわかっていた。

 ブリューナグだ……!

 ブリューナグ。私のことを操作するために、ジェイドさんを使って繋がりを深めたんだ……竜側から私の天啓を使って竜騎士の契約を共鳴させるなんて、聞いたこともないんだけど!?

「え? ……は?」