溢れるような彼への想いが心の中からこみ上げて、どうにも言語化が難しい。だって、大好き過ぎるもん。ジェイドさん以上に素敵な男性なんて、世界どこ探しても居ないよ!

「ラヴィ二ア。ごめん……ゲイボルグ。来い」

 そう言って私を身体の後ろへと庇うと、慌てて移動したゲイボルグはジェイドさんの肩に乗った。なんだか、肩に乗るのが好きなようなのだ。子竜ゲイボルグ。可愛いけど。

「……あっれー! 竜騎士さん、来られたんだ。驚いた。凄いね。竜もなしにどうやって来られたの?」

「崖を登って来た」

 ジェイドさんはそう言うと、ヨシュアさんはにっこり微笑んで手を叩いた。

「へー……凄い凄い。そんなことも出来るんだね。竜騎士さん、格好良いね。単独であの高さを崖上りねえ。それって、なかなか出来ることでもないよ」

 飄々とした物言いで言葉の内容はジェイドさんのことを褒めているのだけど、そこにはいくつかの皮肉が散りばめられていた。

「ラヴィ二アとゲイボルグは、返してもらう」

 ジェイドさんは苛立ちなどは特に見せることなく、淡々とそんな彼に返事をした。

「あのさ。ここが、どこかわかってる?」