なんでも、ゲイボルグを子竜からすぐに成長させる方法を探すとヨシュアさんは忙しく、私とゲイボルグは用意された食事を取るだけの味気ない三日間を過ごしていた。

「はー、ジェイドさん。ジェイドさん……会いたい」

 もう少しで!! もう少しで、両思いだったのにー!!

 どうしてこういう時の誘拐されてしまう流れなの? 神様ったら、意地悪過ぎる。私の元へ美形竜騎士を返してください。

 そうしたら、私たち二人……幸せになるしかないのに。

「キュウ?」

 ゲイボルグが不思議そうな鳴き声を出したので、私は彼の小さな頭にポンと手を乗せた。

「大丈夫。貴方の主は、絶対に諦めないわ。今だってどうにかしようと頑張ってくれているはず……必ず来るって言ってたから、大丈夫だよ」

「ラヴィニア……!」

「キュウ!」

 唐突に聞こえた声に、私は驚いたし、キュウは嬉しそうに鳴いた。

「ジェイドさん!!」

 嘘……夢……? 凄い!

 ジェイドさんが窓を叩いて、私の名前を呼んでいる。

 ここは高所で崖の上にある場所で……空飛ぶ竜は気流の関係で近付けないって言っていたのに、約束した通りに私たちを助けに来てくれたんだ!

 私は慌てて窓へと近付いて、鍵を外して窓を開けた。彼は体勢の不安定さなんて感じさせることなく、窓の中へとするりと入り込んで来た。

「ジェイドさん……! ジェイドさん!」

 思わず私は待ちかねて会えた、ジェイドさんの身体に抱きついた。

 少ししか離れていなかったのに、長年会えていなかったような……そのくらいの気持ちにまでなってしまっていた。