竜喚び聖女は捨てられた竜騎士を救いたい!

 彼の身につけている鎧、それは確かに、竜の鱗で造っていた。見覚えのある、美しく光り輝く銀の鱗……それは、もしかして。

「ゲイボルグの鱗……?」

 信じられない……この人の鎧は、私の肩に乗るゲイボルグから剥がされた鱗から造っているんだ!

「そうそう。ご名答! 俺は何も知らなかったんだけど、犯罪組織が違法に手に入れていた素材だったらしくてさ……」

「その犯罪組織は、この前に摘発されたと思いますけど……」

 私は一歩後ずさった。だって、この人のここに来た理由……なんとなく、わかってしまった。

「一応、それまで依頼した品は、何も知らない善意の第三者ってことで没収はされなかったんだけど、頼んでいた工房からは、一式注文していたのに、素材がないからこれ以上は造れないって言われるし……お金は返してもらったんだけどさ。納得いかなくて」

 なにげない調子で踏み出された、軽い足取り。私とゲイボルグへと、近付いて来る。

「それは、当然のことだと思います。あの、私に近付かないでもらえます?」