こんな風に怒られてしまうのも、無理はない……仕事のことを、完全に忘れてました。ご、ごめんなさい~!

 ジェイドさんの中にある契約は、ふたつ。先ほど試した通りに、ブリューナグの契約を共鳴させてみた。


ーーーー応えた。


 ようやく仕事を終えた私はジェイドさんの胸を押して、慌てて彼から離れた……はずだけど、いつの間にか彼の腕は腰にまわっていて、顔を離すだけになってしまった。

 そして、すぐ目前にあるジェイドさんの色っぽい表情に、胸が高鳴ってしまった。

「もうすぐ……来ます」

 何をとは言わなかった。

 けれど、私たちはそのためにキスしていたわけで……そうなんです。もうすぐ来ます。

「ありがとう。ラヴィ二ア……大丈夫?」

 ジェイドさんは私の腰から手を離し、ようやく彼から適当な距離を取ることが出来た。

 早く離れたかったような……離れがたかったような……不思議な感じです!

「だっ……大丈夫です。なんだか、ジェイドさん、別人みたいになって……びっくりしました」

 だって、本当に……本当に、これまでとは別人みたいだった。