ある程度って、どの程度? 明確に、線引きを教えて欲しいんだけど……けど、あのケチな教皇から良い条件をもぎ取れたと思おう。

 ……そんなこんなで、ノルドリア王国へと帰って来てから三日間。

 竜騎士ジェイドさんと私は、全く会えていない。

 あの件に関しては、竜の密猟は関しては固く禁じられているし、もし、竜の素材を得たいのなら、死体から剥ぎ取るようにという人道的なことも、どこの国の法律だって定められているらしい。

 つまり、あの場所でゲイボルグから再生される素材を延々取ろうとしていた集団は、二重で罪を犯していたことになる。

 そんな大犯罪について、ユンカナン王国で騎士団が竜を見掛けていて色々と問い合わせがあったらしく、ジェイドさんはゲイボルグが捕らえられていた事に対し、関係各機関への状況説明などに追われていた。

 私はというとひた隠して居た天啓が明かされてしまった副産物も生じ、大いに頭を悩ませていた。

「あ……見つけた。ラヴィ二ア。今夜は空いてないのか?」

「すみません。先約があるんです」