時等しく、荒廃した城壁の一角で謎の発光体が輝きを増してゆく。
「……何だ?」
喧噪に湧き立つ城門前が光る。眩しさに一寸、眼を眇めるジュン。
キィィィ――……カッ! ――ゴォオッ!
射出された光芒が屯する魔物の軍勢を横殴りに呑み込み焼灼した。
「……ッ?」
「ケッ、機械人形さまのお目覚めかい」
「……レム? ……機械人形って……」
ゴォオォオ――……。
逆巻く爆炎の中から破れた下着姿の少女が姿を現し接近してきた。
身体は煤煙に塗れ、身に纏ったショーツは所々裂けて破けている。
「……アレは……?」
ヒュィン――……。電子音。
レムの両肩付近には、銀色の大筒が二基、フワリと浮遊している。
「ぁん? 知ってンだろ? あのガキなぁ、たまーにあーなンのよ」
「……どういう事だ?」
憮然顔で吐き捨てるジャッカルを横目に呆然と立ち尽くすジュン。
「……豹変する……、って事か?」
「俺が解る訳ねーだろ。人形の癖にたまーに神霊力を発揮すンのよ」
「……神霊力(オーラ)?」
歯噛みするジュン。神霊力(オーラ)。自分には無い未知の力だ。
「……キュィィ……(電子音)」
ザッ、ザッ――。
爆炎を潜り抜け、城門へ歩いてくるレム。髪が燃えるように紅い。
「アイツ……様子が変じゃないか?」
「そいつの眼ェ、よぉ~く見てみ?」
「……ッ!」
綺麗な紺碧色だった双眸が、今は血塗られた深紅に染まっていた。
「ケッ、ありゃ覚醒してやがンな」
「……覚醒?」
枷を外し本領を発揮する……俗にいうパワーアップの事だろうか。
しかし三銃士のメンバーは、四神魔を敵だと認識している様だが。
「おいジャッカル……お前、ここに居ても大丈夫なのか?」
「ぁあ? ンな訳ねーだろ、ッて訳で敵前逃亡だ。またな」
「……ッ!」
ヴァア――……。
立ち昇った白い蒸気が、城門から防御城塔の方へと揺らいでゆく。
「……何だ?」
喧噪に湧き立つ城門前が光る。眩しさに一寸、眼を眇めるジュン。
キィィィ――……カッ! ――ゴォオッ!
射出された光芒が屯する魔物の軍勢を横殴りに呑み込み焼灼した。
「……ッ?」
「ケッ、機械人形さまのお目覚めかい」
「……レム? ……機械人形って……」
ゴォオォオ――……。
逆巻く爆炎の中から破れた下着姿の少女が姿を現し接近してきた。
身体は煤煙に塗れ、身に纏ったショーツは所々裂けて破けている。
「……アレは……?」
ヒュィン――……。電子音。
レムの両肩付近には、銀色の大筒が二基、フワリと浮遊している。
「ぁん? 知ってンだろ? あのガキなぁ、たまーにあーなンのよ」
「……どういう事だ?」
憮然顔で吐き捨てるジャッカルを横目に呆然と立ち尽くすジュン。
「……豹変する……、って事か?」
「俺が解る訳ねーだろ。人形の癖にたまーに神霊力を発揮すンのよ」
「……神霊力(オーラ)?」
歯噛みするジュン。神霊力(オーラ)。自分には無い未知の力だ。
「……キュィィ……(電子音)」
ザッ、ザッ――。
爆炎を潜り抜け、城門へ歩いてくるレム。髪が燃えるように紅い。
「アイツ……様子が変じゃないか?」
「そいつの眼ェ、よぉ~く見てみ?」
「……ッ!」
綺麗な紺碧色だった双眸が、今は血塗られた深紅に染まっていた。
「ケッ、ありゃ覚醒してやがンな」
「……覚醒?」
枷を外し本領を発揮する……俗にいうパワーアップの事だろうか。
しかし三銃士のメンバーは、四神魔を敵だと認識している様だが。
「おいジャッカル……お前、ここに居ても大丈夫なのか?」
「ぁあ? ンな訳ねーだろ、ッて訳で敵前逃亡だ。またな」
「……ッ!」
ヴァア――……。
立ち昇った白い蒸気が、城門から防御城塔の方へと揺らいでゆく。

