【完結】闇オークションに出品された人魚のオレ、落札したマフィアに溺愛されちゃってます!? ~神海SIREN暗部界~

 普通なら、考えられないだろう。
 散々レイプされた後に、俺に抱いて欲しいとねだるなんて。
 だが、墨星は言った。いつもの綺麗な瞳で。

 「綺麗な伏竜に抱かれたら、綺麗になれる気がするから」と。

 ……俺が綺麗?
 何処を見てそう言ってんだと言ってやりたかった。
 俺は青龍門派で、有り得ない程に汚い仕事をしてきた。
 そうやって、のし上がったんだ。
 それは……誰の命令だったか思い出せないが、少なくとも綺麗なんかじゃねぇ。

 でも、そうでなくとも良かった。
 墨星を抱きたい。
 俺の中心は墨星を抱きたくて疼き始めていたから。

 指で墨星の中に出されたザーメンを掻きだした。
 どろりと大量に出てくる精液に、こいつがどれだけ犯されたか察し、怒りで身が燃えそうになる。
 墨星の美しい二本の足からは、次から次へとザーメンが出てくる。
 それを丁寧に掻き出してやった。

 何度も墨星とキスして安堵させてやろうとすると、あいつは舌を絡ませてきた。小さくて可憐な舌に、思わず吸いつきそうになる。
 可愛い、とすら思った。
 だが、乱暴に犯された後の墨星に荒っぽい真似はしたくない。
 鳳雛に傷を治されたとはいえ、心の傷は薄れても治るもんじゃねぇ。
 俺は出来るだけ墨星の体を気遣いながら、その美しい肉体に酔い痴れた。

 風呂場でのセックスは不思議だった。

 俺はこいつの濡れた肌を何処かで見た気がしたからだ。

 このバスルームの明かりより頼りない、月明りの下で。
 熱烈に抱き合った……気がする?
 お互いを貪り合う蛇のように。
 でも思い出せない。

 俺の願望が見せた妄想か?
 墨星の後孔を肉竿で突きながら、俺は記憶にない経験に想いを馳せていた。

 バスルームに木霊する墨星の喘ぎ声は、俺のモノを更に熱くさせた。

 「あっ♥ あぁっ♥」

 こいつは見た目や性格だけじゃなく、声まで可愛いのだ。
 滾らずにはいられない。
 ペニスを穴に突き入れる度に、墨星は腰を振ってねだってくる。
 M字に抱えた足が、その度にビクビクと震えていた。
 あまりの締め付けに、俺自身も直ぐに達してしまいそうだった。

 肉と肉が擦れ合う感覚は、痛いはずなのに、こいつの中はヌルついて
 肉棒を締め上げ、吸いつくように最高の快楽を与えてくる。
 たまらずに突き上げると、必死にキスしてきた。
 そのキスに応えると、墨星の逸物が何度も俺の腹筋に吐精した。
 それが可愛くて仕方なくて、飢えたように貪る。

 そうしてセックスを終えると、お互いに霊力が漲るのがわかった。
 墨星の奴、レイプされたってのに、どれだけの霊力を保持してるんだ……。
 こいつは特別な人魚かもしれない。そんな気がした。

 そうしていると、墨星が言い出した。

 「オレ、伏竜のこと、好きだから!」

 叫んだあとに墨星はアワアワしていたが……。

 ……~~ッッ!

 可愛いかよ!!

 俺は墨星の可愛さに顔を覆いたくなって堪えた。
 なんだよ、この可愛い生き物は!
 くそっ! もう一度抱きてぇ!

 それからは濡れた体を拭き合った。
 墨星が背伸びしながら俺の頭を拭こうとするので、屈んでやる。
 すると嬉しそうにタオルで俺の髪を拭いてきた。
 この野郎! 可愛いな!

 それからは墨星を抱いてベッドで眠った。
 墨星は俺の胸を指でツンツンして、上目遣いまでしている。
 まだセックスしたそうに、おねだりしていたが……。

 俺の肉体も性欲に疼いている。
 俺もヤりてぇが、墨星の体を考えると欲望のままに突っ走れない。
 こいつのことは何より大事にしたいからだ。
 壊れるまでヤッて、ヤリ捨てるみてぇな真似はしたくない。

 そう思ったから、胸に抱き寄せて「寝ろ」と告げた。
 同じシャンプーの香りをさせながら眠る。
 墨星のカラダは柔らかくて、すべすべしていて良い匂いがした。
 そんな奴が俺の胸に顔を寄せて寝ている。
 安堵感を覚えた。

 でも、不覚だった。
 いくら疲れているとは言え、墨星が抜けだしたのに気づかなかったなんて。
 どれくらい経過しただろうか。

 「墨星……」

 俺が手を伸ばすと、冷えたシーツだけが、ばふっと音を立てた。

 「墨星……?」

 最初は手洗いか何かに行っているのかと思った。だが、あいつの服が無い!
 嫌な予感がして、俺は上着も羽織らずに部屋から飛び出していた。

 「墨星!」

 あいつが行きそうな場所なら、目途はついていた。

 当たってほしくない予感だが!

 きっと冥に対価と引き換えに、俺の記憶と姉の居所を聞きに行ったのだろう!

 クソッ!

 呑気に寝ていた自分に腹が立つ! どうか間に合ってくれと願う気持ちで、俺は冥の部屋の扉を開けた。

 だが、全ては手遅れだったのだ。