それなりに歴史ある侯爵家の跡取り息子なのに、何故か騎士になり、どこだかの騎士団入りしたとは聞いたけど……ちなみに婚約破棄の時に一緒に居たご令嬢には、既に振られてしまったらしい。
あんなにみっともないことになったんだから、それも当然のことかしら。
とは言え、夜会中に婚約破棄された私も、あの男とは相打ちに近い状態なんだけど……だとしても、本当に良い気味だわ。
婚約破棄されてからというもの、私はそれまでに仲良くしていたご令嬢たちとも先方の評判を気にして距離を置いたりしたから、社交界の噂話をあまり聞かないというのもあったけど……いいえ。そもそも、あいつの話を二度と聞きたくないわね。
今は名前の一文字目だって、ムカムカした思いと共に思い出すから、今では見たくもないくらいだもの。
「……だから……レニエラ、違うんです……あの、僕の話を、聞いていますか?」
私が最低最悪な元婚約者のことを思いを巡らせ、腹立たしく思って居たら、ジョサイアは私へと何かを言っていたところだったらしい。
あんなにみっともないことになったんだから、それも当然のことかしら。
とは言え、夜会中に婚約破棄された私も、あの男とは相打ちに近い状態なんだけど……だとしても、本当に良い気味だわ。
婚約破棄されてからというもの、私はそれまでに仲良くしていたご令嬢たちとも先方の評判を気にして距離を置いたりしたから、社交界の噂話をあまり聞かないというのもあったけど……いいえ。そもそも、あいつの話を二度と聞きたくないわね。
今は名前の一文字目だって、ムカムカした思いと共に思い出すから、今では見たくもないくらいだもの。
「……だから……レニエラ、違うんです……あの、僕の話を、聞いていますか?」
私が最低最悪な元婚約者のことを思いを巡らせ、腹立たしく思って居たら、ジョサイアは私へと何かを言っていたところだったらしい。



