「ショーン。何を誤解しているのか知らないけど、私は夫から昼も夜も求められて大変よ!」

「……は?」

 ぽかんとした間抜けな表情のショーンを見て、なんでこんな決めつけの激しい性格の悪い人が好きだったのか……自分でも、なんだか不思議だった。

 幼い頃からずーっと一緒に居たし、将来的に結婚すると思っていたから、出来るだけ良く思いたかったのかもしれない。

 けど、私はこれで、確信した。

 ショーンはおそらく……ジョサイアが激務で家に帰れていない話を聞いて、別に何の証拠もない。なんとなく思いつきで言っていただけ。

 それに、久しぶりに会った私が以前と変わらない様子だったのも、彼の勘違いに拍車をかけたんでしょうね。

「あら……何か、おかしいかしら? 私たち、この前に結婚したばかりの新婚夫婦なのよ。私はジョサイアの子どもを、既に妊娠しているかもしれないわ……これから私を連れて逃げても、産まれる子が金髪碧眼である可能性は、とても高いと思うの」

「なんだよ……嘘つくな」

 私が淡々として、ショーンは顔を青くしてたじたじになっているのを見て、私は半目になった。