え。その上で結婚式後に、落ち着いて話そうと、私への事情説明を再挑戦しようとしていたジョサイアにも、私……嘘でしょう。

 思い込みの激しい自分が、どれだけ彼が歩み寄ろうとしていても、すべての頑張りを無にしていたかを知り、くらりと目眩がしそうになった。

「僕も流石に、一年後には、君にわかってもらえると思いました。僕とはまだ話す気のないレニエラにも、それまでには、話す機会もどこかにあるだろうと……僕は君が強がっているのは、わかっていました」

 彼もあの時のことを思い出したのか、ジョサイアは苦笑してそう言ったけど、もし好きな人と結婚出来たのに……一年後に離婚しましょうと、提案されたら?

 すごく嫌だわ。信じられない。全部、私がしたことだけど。

「辛かったと思います。ごめんなさい……けど、私はジョサイアのことを、嫌いだったから、あれを言った訳ではないです。傷ついてしまった貴方には、本当に好きな人と幸せになって欲しくて……だから」

「僕はそうするつもりです。レニエラ」

 私の目を真っ直ぐに見つめる、清水の川のような水色の瞳。あの時も、彼はそう私に言ったはずだ。