桜が咲く頃、月桜筑前城で大きな産声が上がった。
産声を上げるのは、小さな一人の女の子。
そう、この女の子こそが静姫、後の静の御方なんだ。
侍女らしい女性に抱かれ、元気に産声を上げる静姫。
「あぁ、やっと…やっと、会えた……っ!」
「奥方様、お疲れ様で御座いました。とても可愛らしい女子に御座いますよ」
涙を流し、産まれたばかりの静姫を抱きしめるこの方は、静姫の御母堂である宇筑御前。
宇筑御前は、静姫の御尊父であり宇筑御前の夫君でもある宇筑勝又との子を長らく設けることが出来なかったんだ。
だからこそ、宇筑御前は静姫の誕生をとても喜んだのさ。
「静…とても良い名ですね」
「ああ、そうであろう?…静姫、俺達の娘であり、守るべき宝」
「これからよろしくお願いしますね、静姫」
宇筑勝又様により、静と名付けられた静姫。
静姫が一歳の頃、僕は静姫と出会ったんだ。
「なあん」
「な、あー!」
静姫が侍女に見守られながら、外を歩いていた時に、静姫は僕を見つけたんだっけ。
僕の鳴き声を真似する静姫は、それはもう可愛くて可愛くて。
そっと近寄れば、嬉しそうに顔を綻ばす静姫。
そして、僕は静姫に飼われることになったんだ。
ところで、僕の名付け親は静姫ではないんだ。
だって、静姫は未だ一歳だよ?
名付けなんて、到底出来る年齢じゃないよ。
…僕の名付け親は、宇筑御前なんだ。
「この猫、小さくて薄いけれど茶色ですね…。小茶丸、と名付けましょうか」
「にゃあ〜」
産声を上げるのは、小さな一人の女の子。
そう、この女の子こそが静姫、後の静の御方なんだ。
侍女らしい女性に抱かれ、元気に産声を上げる静姫。
「あぁ、やっと…やっと、会えた……っ!」
「奥方様、お疲れ様で御座いました。とても可愛らしい女子に御座いますよ」
涙を流し、産まれたばかりの静姫を抱きしめるこの方は、静姫の御母堂である宇筑御前。
宇筑御前は、静姫の御尊父であり宇筑御前の夫君でもある宇筑勝又との子を長らく設けることが出来なかったんだ。
だからこそ、宇筑御前は静姫の誕生をとても喜んだのさ。
「静…とても良い名ですね」
「ああ、そうであろう?…静姫、俺達の娘であり、守るべき宝」
「これからよろしくお願いしますね、静姫」
宇筑勝又様により、静と名付けられた静姫。
静姫が一歳の頃、僕は静姫と出会ったんだ。
「なあん」
「な、あー!」
静姫が侍女に見守られながら、外を歩いていた時に、静姫は僕を見つけたんだっけ。
僕の鳴き声を真似する静姫は、それはもう可愛くて可愛くて。
そっと近寄れば、嬉しそうに顔を綻ばす静姫。
そして、僕は静姫に飼われることになったんだ。
ところで、僕の名付け親は静姫ではないんだ。
だって、静姫は未だ一歳だよ?
名付けなんて、到底出来る年齢じゃないよ。
…僕の名付け親は、宇筑御前なんだ。
「この猫、小さくて薄いけれど茶色ですね…。小茶丸、と名付けましょうか」
「にゃあ〜」


