実際のところ、僕は今日ほど、イギリスに来て良かったと思う日はなかった。今頃僕が日本にいたなら、こうして悲しみに暮れる魔女の背中に手を添えることが出来なかった。リリーの墓に花を手向ける事もかなわなかった。
「とうとう1人になっちまったね」
そう呟く魔女に僕は言った。
「どうして? 僕がいるよ。また、ピクニックしよう。今度はここにバナナブレッドとコーラを持って来ようよ。あの日みたいに」
魔女が微笑んだ。僕の左手をとって、そっと撫でた。
「アンタは知らないようだから、教えとくよ。アンタはいい子だ、とても素敵な子だ。どうかその事を忘れるんじゃないよ」
リリーがいなくなって、今度は魔女が消えた。学校から帰ると、隣の部屋はもぬけの殻になっていた。
売店の店主に訊くと、隣町に住む娘が迎えに来たという。
「とうとう1人になっちまったね」
そう呟く魔女に僕は言った。
「どうして? 僕がいるよ。また、ピクニックしよう。今度はここにバナナブレッドとコーラを持って来ようよ。あの日みたいに」
魔女が微笑んだ。僕の左手をとって、そっと撫でた。
「アンタは知らないようだから、教えとくよ。アンタはいい子だ、とても素敵な子だ。どうかその事を忘れるんじゃないよ」
リリーがいなくなって、今度は魔女が消えた。学校から帰ると、隣の部屋はもぬけの殻になっていた。
売店の店主に訊くと、隣町に住む娘が迎えに来たという。
