「ばんわー。Kooだよー。今日はうだうだしたいから雑談配信なー。ゲーム楽しみにしてたやつらはごめんー。悩める青少年の我儘だってゆるしてん。え? 性少年? んだそりゃあ。俺、こう見えて清い身体よ? ……ふはっ! ゲーマーなんてモテるわけねーじゃん。
お、ペネトレイトさん、慰めのスパチャありがとー。うん、これでアイスでも食うわー」
くだらないことを喋るだけでも、それなりにコメントは付くもので。
コメントを拾いながら話を広げていけば、雑談配信でもそれなりに盛り上がった。
それは俺がKooとして培ってきたものでもあると思う。つかそうだと信じたい。
だけどどこかモヤモヤしてしまうのは、昼間の高松の言葉を引き摺ってるからだろうか。
「あん? 青少年の悩み? まぁー色々あんのよっ! おん? ペネトレイトさんもなんか悩んでんの? いいよー。スパチャのお礼にこのKooサマが相談に乗ってあげようー。え? 悩める性少年にいいアドバイスができるかって? 何言ってんの。悩みは誰かに話すことでだいたい解決ぅ! え? 雑? そんなもんだよっ!
んで? ペネトレイトさんの悩みって? ほんほん。なるほど? 仲良くなりたい人がいるのに仲良くできない……と。つか仲良くなりたい人がいるってのがまずすげぇよなぁ。おん? 俺のことはいーんだよっ! んでまぁペネトレイトさんは……。へぇ、仲良くなりたい相手に話しかけてるんだ! すげぇ! 純粋にすげぇ! ん? だから俺のことはいーんだって! うるせぇばーか。ほっとけってw」
ペネトレイトさんのコメントに反応してか、あちらこちらからペネトレイトさんに対するコメントが飛んでくる。
どうやらペネトレイトさんはその仲良くしたい相手と積極的にコミュニケーションをとりに行ってるが、相手は迷惑そうだということだ。
まぁ……相手の気持ちもわからんくもない。ペネトレイトさんの勢いがどこまでかはコメントからじゃわからないが、俺にグイグイ来る佐村みたいな勢いだったら、ちょっと引く。まぁ、あんな勢いのヤツが他にもいるとは思いたくないが……。
「つか、ペネトレイトさんはなんでその人と仲良くなりたいんだ? なんかソイツと友達になりたいわけでもあんの? ……ふぅん。そいつに励まされたって。なーるほどなぁ。つか、それなら相手もペネトレイトさんのこと覚えてんじゃねぇの? え? 相手はフード被っててペネトレイトさんの顔を見てなかったっぽいって? んだそいつ、しんきんかん~!」
俺の言葉に、コメント欄が笑いを示すアルファベットに溢れる。
でも仕方ないだろう。マジで親近感を感じるんだから。
俺も外を出歩く時はフード付きパーカーが欠かせないタイプだからな。
……そう言えば、一年ほど前にそんな不審者丸出しの俺と喋ってくれたヤツがいたなぁと思い出す。
確か高校受験を控えていて、進路に悩んでるとかなんとか……。あとなんだっけ? 陰キャの俺からすれば羨ましい限りの悩みだったような……?
そんな思い出に浸っていると、ペネトレイトさんからのコメントがついた。
「ん? まぁ、ペネトレイトさんの気持ちもわかるが……相手の状況もしっかり見てやんなよ~。Kooサマのありがたーいアドバイスはこんなもんだ。
さて、そろそろ寝るぞー。言い逃げ乙? それ言うなよー。みんなも寝ろー。んじゃまたなー」
配信を切ってしばらくすると、スマホの画面が暗くなった。
最後にペネトレイトさんへしたアドバイスは、今日高松に絡まれたことから出たものだろう。
佐村がグイグイ来るのは別に構わないが、高松みたいなヤツに絡まれんのは正直言って勘弁だ。
「だいたい臭い飯と便所飯って、意味違くねぇ?」
ベッドにごろりと横たわって、昼間の高松の言葉を思い出す。
アイツの言い分では、俺は佐村に相応しくないのだろう。
だけど、そんなことを決める権利が高松にあるのだろうか?
「……別に俺には関係ねぇし」
なんとなくモヤモヤした気持ちを抱えながら、俺は眠りについたのだった。
お、ペネトレイトさん、慰めのスパチャありがとー。うん、これでアイスでも食うわー」
くだらないことを喋るだけでも、それなりにコメントは付くもので。
コメントを拾いながら話を広げていけば、雑談配信でもそれなりに盛り上がった。
それは俺がKooとして培ってきたものでもあると思う。つかそうだと信じたい。
だけどどこかモヤモヤしてしまうのは、昼間の高松の言葉を引き摺ってるからだろうか。
「あん? 青少年の悩み? まぁー色々あんのよっ! おん? ペネトレイトさんもなんか悩んでんの? いいよー。スパチャのお礼にこのKooサマが相談に乗ってあげようー。え? 悩める性少年にいいアドバイスができるかって? 何言ってんの。悩みは誰かに話すことでだいたい解決ぅ! え? 雑? そんなもんだよっ!
んで? ペネトレイトさんの悩みって? ほんほん。なるほど? 仲良くなりたい人がいるのに仲良くできない……と。つか仲良くなりたい人がいるってのがまずすげぇよなぁ。おん? 俺のことはいーんだよっ! んでまぁペネトレイトさんは……。へぇ、仲良くなりたい相手に話しかけてるんだ! すげぇ! 純粋にすげぇ! ん? だから俺のことはいーんだって! うるせぇばーか。ほっとけってw」
ペネトレイトさんのコメントに反応してか、あちらこちらからペネトレイトさんに対するコメントが飛んでくる。
どうやらペネトレイトさんはその仲良くしたい相手と積極的にコミュニケーションをとりに行ってるが、相手は迷惑そうだということだ。
まぁ……相手の気持ちもわからんくもない。ペネトレイトさんの勢いがどこまでかはコメントからじゃわからないが、俺にグイグイ来る佐村みたいな勢いだったら、ちょっと引く。まぁ、あんな勢いのヤツが他にもいるとは思いたくないが……。
「つか、ペネトレイトさんはなんでその人と仲良くなりたいんだ? なんかソイツと友達になりたいわけでもあんの? ……ふぅん。そいつに励まされたって。なーるほどなぁ。つか、それなら相手もペネトレイトさんのこと覚えてんじゃねぇの? え? 相手はフード被っててペネトレイトさんの顔を見てなかったっぽいって? んだそいつ、しんきんかん~!」
俺の言葉に、コメント欄が笑いを示すアルファベットに溢れる。
でも仕方ないだろう。マジで親近感を感じるんだから。
俺も外を出歩く時はフード付きパーカーが欠かせないタイプだからな。
……そう言えば、一年ほど前にそんな不審者丸出しの俺と喋ってくれたヤツがいたなぁと思い出す。
確か高校受験を控えていて、進路に悩んでるとかなんとか……。あとなんだっけ? 陰キャの俺からすれば羨ましい限りの悩みだったような……?
そんな思い出に浸っていると、ペネトレイトさんからのコメントがついた。
「ん? まぁ、ペネトレイトさんの気持ちもわかるが……相手の状況もしっかり見てやんなよ~。Kooサマのありがたーいアドバイスはこんなもんだ。
さて、そろそろ寝るぞー。言い逃げ乙? それ言うなよー。みんなも寝ろー。んじゃまたなー」
配信を切ってしばらくすると、スマホの画面が暗くなった。
最後にペネトレイトさんへしたアドバイスは、今日高松に絡まれたことから出たものだろう。
佐村がグイグイ来るのは別に構わないが、高松みたいなヤツに絡まれんのは正直言って勘弁だ。
「だいたい臭い飯と便所飯って、意味違くねぇ?」
ベッドにごろりと横たわって、昼間の高松の言葉を思い出す。
アイツの言い分では、俺は佐村に相応しくないのだろう。
だけど、そんなことを決める権利が高松にあるのだろうか?
「……別に俺には関係ねぇし」
なんとなくモヤモヤした気持ちを抱えながら、俺は眠りについたのだった。
