その言葉に、美月の胸が熱くなった。
 でも同時に、少しだけ泣きそうになった。




「……そこは、“好きだ”って言ってくれないんでね……。」



 美月が笑いながらつぶやくと、ホームズはふっと目を細めた。



「……うるさい口は、もう一度塞ぐぞ。」

「そ、それ脅しですよね!?」

「予告だ」

「やめてくださいっ!!」



 二人のやり取りに、静かな部屋がふっと温かくなる。
 笑い合うその瞬間、どちらの頬も少しだけ赤かった。