ホームズはソファに座り直し、美月の隣に腰を下ろした。
そして、静かに言った。
「……アーサーが君の笑顔を独り占めしているのが、羨ましいだけだ。」
美月は驚いたように瞬きをした。
「ふふっ、そんなこと言って……」
「本気だ。」
その声には、甘く熱のこもった響きがあった。
ホームズはゆっくりと美月に寄り添い、指先で頬をなぞる。
「まぁ……もしアーサーに兄妹がいたら、もっと賑やかで幸せかもしれないがな?」
その瞳には、柔らかな愛情と少しの情熱が宿っていた。
「ちょ、ちょっとホームズさんっ……!?」
顔を真っ赤にする美月。
彼の指先が頬から髪へ、そっと触れた。



