「猫なの?」

 頭上から聞こえた少年の声。
 にゃあん、と寝台に座った白猫ダリアが愛想良く返事をしている。

(そんなわけないです)

 寝台の影で膝を抱えて座り込んでいたミリアは、心の中で返事をした。

 * * *