この人の声も、知ってる。

なんでだろう。

「なんや、こわいーって泣きそうなんか??」


泣かないし。


「ほら、おかんのところへ行き。まとめて消しちゃるから」



「ケラケラ・・・って・・・」

「んー?」

「ケラケラ、笑う、な・・・」

「・・・・なんや?」



あぁ、頭が壊れそう。



「人のこと、笑っているのは、悲しいね」



私、今―・・・・



「あん??」


「悲観しかしていないから?」


「・・・・・」


私、何を・・・


「さみしい、の?」


気が付けば、あたかもこの人を私は知ってるみたいな感じで話してる。

え?え?


「そ、そう!さみしいならこの子を連れて行っていいから!」

「なんや」

「今旦那がいないからこの子どもしかあげられるものないのよ!!私とルーチェだけは・・・・!!」


必死に私を前に出してくる、お母さま。

あれ?お母さまは私はどうなってもいいの?


「なんやねん。おかんが自分の子を差し出すとか」

「この子はなんでもやるわよ!!なんでもやらせてあげて!!!」



涙がまた出た。

私はいったい・・・・・・




「なぜ、この子を差し出す」








奥にいた、真っ黒に包まれている男性が話に入ってきた。


「魔力も魅力もなにもないけど、あなたたちの役には何か立てるかもなのよ!!」