眠れない・・・・。

冷たい水で顔を洗っていると、目の下にクマが出来ている。

私は昔から、考え事に支配されそうになるとこうなるんだ。

目をつぶると何かがよみがえりそうになる。


頭痛がする。



私の中の何かが言う。











―あと、もう少しだ。







―あなたは一人には絶対しない









そう、聞こえてくる。



その声と同時に、屋敷から悲鳴が聞こえた。

慌てて行けば、賊に襲撃を受けていた。


「お、ここにも子どもいたんか」

私を見るなり、賊の長のような中心にいる男性が話しかけてきた。

「なんや毛色が他とちゃうんやねー」

知ってる。



「そっちのお嬢さんよりなんか違うなぁ~」


知ってるから。