四人法

 
――人として、尊敬している。

 関わる中で嫌な部分が見えてくることもある。

 けれど、それすらも受け入れられる。

 この四人だからこそ、成立しているのだ。

 誰も欠けてはダメなのだ。

 きちんと四人が揃っているからこそ、今がある。

 さやかの仕事が終わると、三人はお店の前にある自販機の前で待っていてくれた。

「お待たせしました! さやか帰還しました!」

「はい。さやか殿、ご帰還お待ちしておりました」

 ピシッと敬礼しながら、拓は四五度の角度で丁寧に頭を下げた。

「相変わらず、拓さんはノリがいいですね」

「さやかもね」

「はいはい、二人とも。お家に帰りますよ」

 潤子が拓とさやかのやりとりを見て、お互いの両肩をポンと掴んできた。

「潤子さん。やめなよ、絡むの。酔ってますよね?」

「酔ってません!」

 潤子はいつものクールな表情とは違って笑顔を浮かべ、中華店で買った餃子の袋を手にしていた。

「…酔ってますから! 行きますよ、潤子さん」

 暖は苦笑しながら潤子を右手で潤子を支えて歩き出した。

 その様子を見て、さやかと拓は顔を見合わせて笑った。

 ―――私達は一緒に住んでいる。

 拓さんが持っている一軒家に、四人で暮らしているのだ。

 どうして四人がここに住むようになったかというと……

 それは三年前に遡る。

「おい、お前! なんで女といるんだよ。俺だけじゃなかったのか!」