「そう。四人法って俺が勝手に名前をつけたんだけど――彼氏と話していて気付いたんだ。彼氏とは別れたくない。でも、それ以上に、この四人とも離れたくなかった。だから、自分たちだけのルールを作りたいんだ。“民間法〝っていうのかな。国に認められている訳じゃないけど、四人だけの約束、契約、信頼。この四人で生きていくための枠組みを作りたいと思ってるんだ」
暖は自分で調べたサイトをスマートフォンに表示し、三人に画面を見せた。
拓・潤子・さやかは暖の元に集まり、携帯をのぞき込む。
「…誰でも作れる仕組みで、これを元に実績を積み重ねれば、国に提案できるってこと? 四人だけで生活している形を認めてもらえば、恋愛や結婚は自由にしていい。でも、その基盤として四人の共同生活があることが前提ってことね」
さやかは読み上げるように言うと、暖は頷いた。
「そう。民間の窓口に相談してみたら、そう教えてくれた。国もその枠組みを完全ではないけど、否定はしていないって。……どう思う?」
暖は少し不安げな表情で、三人の反応を窺う。
潤子は腕を組み、少し間を置いてから言った。



