はじめまして。
会社員をしながら、フリーライターをしております鈴井壮と申します。
いきなりのご挨拶を失礼いたします。
今回、この報告書を公表するにあたって、様々な方へのご協力を賜りましたことをこの場を借りて御礼を申し上げます。
そもそも、この報告書をまとめ上げるきっかけとなった由縁については、私の友人、田邑俊永君からのふとした一言からでありました。
大学時代の学友だった田邑君より、久々の連絡をもらったのは、昨春の事でした。
大学を卒業してから早十年、久々の再会に心躍らせながら渋谷のカフェで待ち合わせしました。
現れたのは、学生時代テニスに汗を流した爽やかな青年とはかけ離れた、憔悴しきった三十路の男性がコーヒーを啜っていました。
変貌の様子にギョっとしながらも、彼と話し始めた私は、どうやら懐古話に華を咲かせるために呼び出されたわけではないことを直ぐに察しました。
早い話、彼は憑り憑かれていたのです。
読者の皆さん、私をオカルト信者と勘違いしましたね。
違います。
憑りつかれていたのは、幽霊や妖怪といった類ではありません。
私にすればもっと恐ろしいものです。
人間による洗脳です。
彼は、しきりに、「来る、怖い。夜の闇から、やってくるあれらが、とてつもなく怖い。」と怯えていました。
私もライターの端くれですから、こういった表情や反応をする方は少なからず目にしています。
大抵、彼らは日常生活のどこかに過多なストレスを抱き、自身のキャパシティを大幅に超過するようにして、押しつぶされてしまうのです。
彼らは、その逃げ道、いわゆる精神的安定を求めた末に、目に見えない何かに要因を求めて、そのぶつけどころのない多大なストレスを解消しようとする、いわば人間の根源的なストレスの発散法なのです。
私は彼が何を見て、何を暗闇に求めているかは、さして興味がありません。
大切なのは、彼自身が、その見えない何かに対して、どのような措置を講じ、いかに対処しようとしているか、を通して、人間は現代社会におけるストレスフルな状態を如何に解消し、心地よい環境を築いていくかという過程を探求したいのです。
但し、これまでに彼の取得した膨大なデータもまた、無視することはできません。
彼をストレスフルに追いやった環境要因を資料とともに探りつつ、彼の心理的ケアにどのようなアプローチが必要なのか、私は心理カウンセラーでもありませんが、ごく一般人として何を考えられるのかをここに書き記したいと考え、今回この報告書をまとめ上げるきっかけになった次第であります。
ご興味の方がいらっしゃるのであれば、ご一読のうえ、本報告書に関して質疑応答や別角度からの批評等がありましたら、喜んで受領いたします。
それでは、長くなりましたが、以下の報告書についてご案内いたします。
何卒よろしくお願いいたします。
2016年10月28日 鈴井壮
会社員をしながら、フリーライターをしております鈴井壮と申します。
いきなりのご挨拶を失礼いたします。
今回、この報告書を公表するにあたって、様々な方へのご協力を賜りましたことをこの場を借りて御礼を申し上げます。
そもそも、この報告書をまとめ上げるきっかけとなった由縁については、私の友人、田邑俊永君からのふとした一言からでありました。
大学時代の学友だった田邑君より、久々の連絡をもらったのは、昨春の事でした。
大学を卒業してから早十年、久々の再会に心躍らせながら渋谷のカフェで待ち合わせしました。
現れたのは、学生時代テニスに汗を流した爽やかな青年とはかけ離れた、憔悴しきった三十路の男性がコーヒーを啜っていました。
変貌の様子にギョっとしながらも、彼と話し始めた私は、どうやら懐古話に華を咲かせるために呼び出されたわけではないことを直ぐに察しました。
早い話、彼は憑り憑かれていたのです。
読者の皆さん、私をオカルト信者と勘違いしましたね。
違います。
憑りつかれていたのは、幽霊や妖怪といった類ではありません。
私にすればもっと恐ろしいものです。
人間による洗脳です。
彼は、しきりに、「来る、怖い。夜の闇から、やってくるあれらが、とてつもなく怖い。」と怯えていました。
私もライターの端くれですから、こういった表情や反応をする方は少なからず目にしています。
大抵、彼らは日常生活のどこかに過多なストレスを抱き、自身のキャパシティを大幅に超過するようにして、押しつぶされてしまうのです。
彼らは、その逃げ道、いわゆる精神的安定を求めた末に、目に見えない何かに要因を求めて、そのぶつけどころのない多大なストレスを解消しようとする、いわば人間の根源的なストレスの発散法なのです。
私は彼が何を見て、何を暗闇に求めているかは、さして興味がありません。
大切なのは、彼自身が、その見えない何かに対して、どのような措置を講じ、いかに対処しようとしているか、を通して、人間は現代社会におけるストレスフルな状態を如何に解消し、心地よい環境を築いていくかという過程を探求したいのです。
但し、これまでに彼の取得した膨大なデータもまた、無視することはできません。
彼をストレスフルに追いやった環境要因を資料とともに探りつつ、彼の心理的ケアにどのようなアプローチが必要なのか、私は心理カウンセラーでもありませんが、ごく一般人として何を考えられるのかをここに書き記したいと考え、今回この報告書をまとめ上げるきっかけになった次第であります。
ご興味の方がいらっしゃるのであれば、ご一読のうえ、本報告書に関して質疑応答や別角度からの批評等がありましたら、喜んで受領いたします。
それでは、長くなりましたが、以下の報告書についてご案内いたします。
何卒よろしくお願いいたします。
2016年10月28日 鈴井壮

