その刹那、彼の首元で、二つの紫水晶が、微かに揺らめいた。それはまるで生き物のように、彼の激しい動きに合わせ、玉蓮の柔らかな肌に、ひんやりと、そして執拗に触れてくる。彼の魂の凍てついた欠片そのものが、じかに肌へと押し付けられているかのように。
内側から込み上げてくる熱い吐息と、外側から容赦なく襲いかかる冷たい感触。その甘美な混淆が、玉蓮の意識をさらに深く、抗いがたい混沌の淵へと引きずり込んだ。
肌に触れるたびに、紫水晶は妖しく光を放ち、その冷たさは、やがて麻痺するような甘さへと変わり、彼女の感覚を研ぎ澄ませていく。
見上げれば、息がかかるほどの至近距離に、赫燕の瞳があった。その複雑な輝きを放つ瞳に見つめられながら、玉蓮は、自らの意思で、ゆっくりと顔を上げた。吸い寄せられるように、彼の唇に、自らのそれを重ねるように。
この男の傷に、もっと深く触れたい。触れた瞬間、二度と戻れなくなると知りながら。そんな狂おしいほどの衝動に、もう抗えなかった。
触れ合った瞬間、嵐の音が遠のく。唇から伝わる熱が、身体の中の炎を煽る。玉蓮の指がその逞しい背中に食い込んだ。
——この男の闇に、孤独に、そして、その傷に、もっと深く触れたい。
傷ついた獣たちが互いの傷を舐めあうような時間が過ぎていく。ただ、その肌の熱だけを頼りに、闇に包まれた一夜を乗り越えようとしていた。
内側から込み上げてくる熱い吐息と、外側から容赦なく襲いかかる冷たい感触。その甘美な混淆が、玉蓮の意識をさらに深く、抗いがたい混沌の淵へと引きずり込んだ。
肌に触れるたびに、紫水晶は妖しく光を放ち、その冷たさは、やがて麻痺するような甘さへと変わり、彼女の感覚を研ぎ澄ませていく。
見上げれば、息がかかるほどの至近距離に、赫燕の瞳があった。その複雑な輝きを放つ瞳に見つめられながら、玉蓮は、自らの意思で、ゆっくりと顔を上げた。吸い寄せられるように、彼の唇に、自らのそれを重ねるように。
この男の傷に、もっと深く触れたい。触れた瞬間、二度と戻れなくなると知りながら。そんな狂おしいほどの衝動に、もう抗えなかった。
触れ合った瞬間、嵐の音が遠のく。唇から伝わる熱が、身体の中の炎を煽る。玉蓮の指がその逞しい背中に食い込んだ。
——この男の闇に、孤独に、そして、その傷に、もっと深く触れたい。
傷ついた獣たちが互いの傷を舐めあうような時間が過ぎていく。ただ、その肌の熱だけを頼りに、闇に包まれた一夜を乗り越えようとしていた。

