「様々な証跡を辿り、書簡や帳簿などを手に入れています。私の予想が正しければ、太后は、先王の王后、つまり王の母君を殺害している」
その言葉に、玉蓮は息を呑んだ。国の最高権力者である太后が、大王の母を殺害したというのか。いや、違う。その権力を得るために、大王の母君を殺害したのか。
「では、大王は……」
「大王は真実を知らぬまま、太后の手のひらで操られています。だが私は、必ず証拠を見つけ出す。あの方の悪事を暴くために」
崔瑾の瞳には、燃えるような決意の炎が宿っている。その瞳が、再び玉蓮に戻ってきて、柔らかく細められた。
「ですから……玉蓮殿は、どうか危険な真似はせぬように。貴女に何かあってはと、私は気が気ではないのです」
玉蓮の心に広がる、温かい波紋。なぜなら、彼が玉蓮の身を本当に心から案じているのがわかるからだ。でも、その優しさが、玉蓮の胸を締め付けていく。言葉を返せない玉蓮の頭を、崔瑾が撫でて、笑みをこぼした。
「今日は、冷えますから……貴女の手を離したくないのです。寝所に戻りましょう」
崔瑾は玉蓮の手を取り、微笑む。手を引かれ、再び温かい寝所に戻る。柔らかな絹の寝具が肌に心地よくて、そこにすり寄るようにして、玉蓮は崔瑾の腕の中で静かに目を閉じた。
その言葉に、玉蓮は息を呑んだ。国の最高権力者である太后が、大王の母を殺害したというのか。いや、違う。その権力を得るために、大王の母君を殺害したのか。
「では、大王は……」
「大王は真実を知らぬまま、太后の手のひらで操られています。だが私は、必ず証拠を見つけ出す。あの方の悪事を暴くために」
崔瑾の瞳には、燃えるような決意の炎が宿っている。その瞳が、再び玉蓮に戻ってきて、柔らかく細められた。
「ですから……玉蓮殿は、どうか危険な真似はせぬように。貴女に何かあってはと、私は気が気ではないのです」
玉蓮の心に広がる、温かい波紋。なぜなら、彼が玉蓮の身を本当に心から案じているのがわかるからだ。でも、その優しさが、玉蓮の胸を締め付けていく。言葉を返せない玉蓮の頭を、崔瑾が撫でて、笑みをこぼした。
「今日は、冷えますから……貴女の手を離したくないのです。寝所に戻りましょう」
崔瑾は玉蓮の手を取り、微笑む。手を引かれ、再び温かい寝所に戻る。柔らかな絹の寝具が肌に心地よくて、そこにすり寄るようにして、玉蓮は崔瑾の腕の中で静かに目を閉じた。

