なんだか何処にいても居心地が良くない。私が何かしようとすると違和感がフツフツ心に浮かぶ。理由が分からないから余計気味が悪い。考えても分からない事は後回しにしてとりあえず帰ろう。そう思い、いつも一緒に帰るミナミちゃん、モモカちゃん、カナコちゃんに近づく。
「今日、自転車?」
いつもと同じ質問をする。
「あっ、今日は塾があるんだ〜」
「雨降ってて送ってもらっちゃった」
「私も、ごめん!!」
どうやら今日は1人で帰らなければならないようだ。
「全然、大丈夫!!また明日〜」
とりあえず早く帰るために教室をあとにする。中庭を通ると相変わらず藤の花の甘い香りがした。冬は暗くなるのが早い。
教室から出てそんなに経っていないのに真夜中の様に真っ暗だ
月の光は太陽とは違いなんだか心許ない。目が夜に慣れてきた頃ふと周りを見ると花壇にチューリップが咲いていた。普段見ていなかったから気づかなかった。いつの間に咲いたんだろうと思いながら自転車に乗る。校門まで自転車に乗ってはいけないなんてなんて面倒くさい校則だろうか。
冬は暗くなるのが早い。夜は月明かりしかなくて前が見にくい。おまけに私は考え事をしていて前を見ていなかった。
ドンッ!!
強い衝撃が身体全体に伝わる。足が地面と自転車の間に挟まる。咄嗟にかばった手がジンジンと痛む。頭が痛くてキーンと耳鳴りが止まらない。頭から液体が流れる感触がする。どんどん意識が遠く遠くに沈んでいく。やばい、駄目だ頭が警報を鳴らすが意識は言うことを聞かない。ブツンと何かが千切れる音がした。
ハッ!勢い良く目を開け、周りを見渡すと見慣れた自分の部屋だった。
あぁ、夢かホッと胸を撫で下ろす。びっくりした。そりゃそうだ良く考えたらおかしい事が多かった。
寒い真冬に藤やチューリップは咲かないし、夜空には月以外に星が無数に散らばっているじゃないか。
なんだか嫌な夢だった。現実と少し違うだけだからだんだん自分がおかしい様に思ってしまった。現実に起こったことを考えるだけで冷や汗が出る。なんて嫌らしい悪夢だろう。
もう二度と見ないように悪夢に向かって心の中で呟く
「サヨウナラ」
「今日、自転車?」
いつもと同じ質問をする。
「あっ、今日は塾があるんだ〜」
「雨降ってて送ってもらっちゃった」
「私も、ごめん!!」
どうやら今日は1人で帰らなければならないようだ。
「全然、大丈夫!!また明日〜」
とりあえず早く帰るために教室をあとにする。中庭を通ると相変わらず藤の花の甘い香りがした。冬は暗くなるのが早い。
教室から出てそんなに経っていないのに真夜中の様に真っ暗だ
月の光は太陽とは違いなんだか心許ない。目が夜に慣れてきた頃ふと周りを見ると花壇にチューリップが咲いていた。普段見ていなかったから気づかなかった。いつの間に咲いたんだろうと思いながら自転車に乗る。校門まで自転車に乗ってはいけないなんてなんて面倒くさい校則だろうか。
冬は暗くなるのが早い。夜は月明かりしかなくて前が見にくい。おまけに私は考え事をしていて前を見ていなかった。
ドンッ!!
強い衝撃が身体全体に伝わる。足が地面と自転車の間に挟まる。咄嗟にかばった手がジンジンと痛む。頭が痛くてキーンと耳鳴りが止まらない。頭から液体が流れる感触がする。どんどん意識が遠く遠くに沈んでいく。やばい、駄目だ頭が警報を鳴らすが意識は言うことを聞かない。ブツンと何かが千切れる音がした。
ハッ!勢い良く目を開け、周りを見渡すと見慣れた自分の部屋だった。
あぁ、夢かホッと胸を撫で下ろす。びっくりした。そりゃそうだ良く考えたらおかしい事が多かった。
寒い真冬に藤やチューリップは咲かないし、夜空には月以外に星が無数に散らばっているじゃないか。
なんだか嫌な夢だった。現実と少し違うだけだからだんだん自分がおかしい様に思ってしまった。現実に起こったことを考えるだけで冷や汗が出る。なんて嫌らしい悪夢だろう。
もう二度と見ないように悪夢に向かって心の中で呟く
「サヨウナラ」



