どうも、俊介です。
 もうダメですよ。ロコちゃんがしゃべっています。あと黒猫ちゃんもしゃべっています。間違いないです。前ページに録音を書き起こしていますが、なんかもうはっきりしゃべっているんですよ。

 実は夜中に目が覚めてしまいまして……。直で聞いてしまいました。

 ロコちゃんは、やはり子供みたいな声です。よくわからないのですが、おそらく自分の人生について語っているのだと思われます。なんか殺されたらしいです。

 あと黒猫ちゃんはたぶん女の子だと思います。ずっと「殺さないで」と繰り返しています。空気を読まずに、ずっと「殺さないで」と言っています。そのせいで自分語り(?)を邪魔されたロコちゃんが苛立っている様子がわかりました。黒猫ちゃんに向かって「うるさい」と言いました。ロコちゃん、怖いよ……。

 ロコちゃんにうるさいと言われたのが効いたのか、その後黒猫ちゃんは静かになりました。もう僕の心臓はバクバクですよ。もう無理です。こんなの明らかに睡眠妨害ですよ。

 たぶんですけど、死んだ人の魂がぬいぐるみに宿っているんじゃないかと思います。だって会話の内容が「聖女ですが冒険者を目指します!」とは無関係です。こちらの作品は、一応ファンタジー恋愛小説なんです。ヒーロー役がしばらく不在で「本当に恋愛小説なんですか?」と読者からツッコミが入りますけど、明るいファンタジー作品であることは間違いありません。こんな「殺さないで」とか「殺されました」とか物騒な作品じゃないんですよ。

 僕、霊感とかなかったはずなんですけどね。

 田中にも報告してみましたけど、「こっわ」というシンプルな感想をもらいました。いや僕が一番怖い思いをしているんですが。
 正直、黒猫ちゃんには何の思い入れもないので(ごめんなさい!)、こちらは処分してもいいかなと考えています。問題はロコちゃんです。僕、ロコちゃんのこと好きなんです。作中で毛玉と呼ばれている可愛らしいマスコットキャラなんです。アニメ化もコミカライズもされていない小説で、グッズは今のところこちらのロコちゃんぬいぐるみだけなのです。こんなレアな代物、もったいなくて捨てられません。どうにかロコちゃんのおしゃべりを止めさせたい。

 というわけで、次はココアさんに教えていただいた方法を試してみたいと思います。可哀想ですが、ロコちゃんを床に叩きつけてみます。おそらくロコちゃんがおしゃべりしている時にやるべきだと思うので、また夜に。

 というわけで、また報告します。次回更新をお楽しみに。