警察の正義、闇の秩序

「またか…」
「…嘘でしょ…」
そろそろ事件が終わると思っていた矢先、またもや事件が発生した。
今回の現場は東雲市から廃村である月影村へと続く道、白樺峠だ。結構な山道の為、ここを通る者は少ない。ここを通る奴と言えば、廃村となった月影村へ肝試しに行く奴らだ。だが…噂だと、ここを通って月影村に行った奴らは戻ってこないとされている。
「…呪いか何かでしょうか…」
「直生、お前、呪いとか信じるタイプか?」
「いえ、そんなことありませんよ」
「月影村にも何かあるのかしら…」
「…翆さん、行く気ですか?」
「行かないと分からないなら行くしかないでしょ」
「えぇ…ガチですか…」
「直生は無理に行かなくてもいいわよ。私が行ってみるから」
「翆、今はこの峠を調べてみよう。それでも分からなかったら月影村に行ってみればいい」
「そうね…」
「それにしてもおかしいな…今まで殺人予告のような動画やLIVEがあったのに、今回は何もなかった」
「確かにそうですね…なんででしょう…」
「…今までのターゲットを殺してた奴と今回ターゲットを殺した奴が変わったのかしら…」
「どういうことだ?翆」
「おそらく、今までターゲットを殺してた奴はヴァイパーだと仮定する。でも、今回の殺害方法は今までと違うし殺害予告を出してないとこも今までと違う。つまり、ヴァイパーじゃない奴が今回の犯人」
「そういうことか…」
「確かに今までの殺害方法は銃殺でしたね…今回は刺殺…」
「血桜という組織の中でも役割が分けられてるのでしょうね。殺し屋も何人かいるはず…その1人が…ヴァイパーってだけであって、私たちはヴァイパーしかわかっていないのよ。残念ながらね」
「…今回の被害者、刀で切られたような感じだな…刀は今はもう無いはずじゃ…」
「そう…ですよね。持ってるのがバレたら銃刀法違反になりますし…」
「…おそらくだけど、血桜は今まで表舞台には組織としては顔を出していなかった。だから、刀や銃を持ち込むことができた…可能性もあるわね…」
「もう少し警備を強くするべきですかね…」
「できるならそうしたいわね…優弥、どうしたの?黙ってるけど…」
「いや…今回の犯人は随分、手練れだなって思ってさ。銃殺をしてたやつ…ヴァイパーは証拠が少しあるだろ?物的証拠は無いにしても、LIVEや動画もあるし、手練れとは言えない。だけど…今回のやつは何の証拠も残ってない。これだと犯人を突き止めるのは大変だろうな…」
「そうね…どうしたらいいのかしら…」
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ガチャ…
「あ!おかえり〜!オブリビオンちゃん!」
「…あなたですか、リリスさん」
「うん!久しぶり!」
「…あなたに用は無いので」
「冷たぁ〜…」
「…要望通り、殺してきましたよ。ネメシスさん」
「え、ネメシス。なんか命令したの?」
「…」
「あのさ?本を読んでるとこ悪いんだけど…」
パタン…
「そうねぇ…邪魔者を消すように頼んだわ」
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「結局、奴らの尻尾は掴めないままか…」
「仕方ないわよ、あの証拠の少なさは前代未聞ね」
「…あんな証拠を残さずに殺人ができてしまうのですね…」
「…そうね。じゃあ、私は月影村に行ってくるわ」
「…おい、翆。1人で行くとか言わないよな?」
「え?1人で行くつもりだけど」
「バカか!?俺もついていくから!」
「優弥?別についてこなくてもいいわよ」
「僕は…本部で待ってます…」
「えぇ、直生、あなたは本部にいてちょうだい。そして、優弥も!」
「やだ!お前1人でなんか行かせたくない!」
「…お互いを思いやりすぎて喧嘩が起こってる…」
結局、俺と翆の2人で月影村へ行くことになった。
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「リリス、月影村に今、私たちの組織の奴っていたかしら」
「いなかったと思うよ〜あいつを殺したあと、すぐに行方をくらませたから」
「そう、それならいいのよ」
「ネメシス〜なんでそれならいいの?」
「今、丁度、刑事が月影村へ向かっているらしいから」
「あ~それは月影村に誰かいたら大変なことになるね…ていうか、ネメシスは何でそれを知っているの?」
「さぁ…何ででしょうね」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー「全く…何で僕は月影村に行かないのに白樺峠の麓まで車を運転させられてるんですか!」
「仕方ないでしょ?車は運転するよりしてもらったほうが良いし」
「俺も、翆に同感だ」
「…あなたたち…人間辞めてます?」
「月影村まで運転しろって翆に言われなかっただけマシだろ」
「本当は、月影村まで運転してほしいんだけど、ビビられて事故られても面倒だから」
「確かに」
「ほんとに…あんたたち呪われても知りませんからね…」
「じゃあ、行くか。翆」
「えぇ、この峠を越えたら月影村だものね」
「「行くよ!」」
        第四章 白樺峠殺人事件 終わり
次回予告!
全国的にも有名な廃村心霊スポット・月影村に足を踏み入れる優弥と翆。村から町に繋がる一本道である白樺峠で発生した事件の真相を調べるため、月影村を徹底的に調べ始めるが、不可解なことが起こり始め…
第五章もお楽しみに!