『佑月くんは、どんな学生時代を過ごしてたの?モテたエピソードとかありますか?』
『ありそう〜』
「いや俺全然ないんすよ」
『嘘だね』
「俺、男子校だったんですよ。」
『あ、そうなんだ!?』
「だから男子にモテてました。」
『どういうこと?笑』
「当時、筋トレをしてる人ってまだ周りにいなかったんですけど、俺めっちゃ体鍛えてたりしてたんですよ、そしたら後輩の男子とかが『佑月さん、カッケェっす!』みたいになって。笑 体育祭で『写真撮ってください!』って列できましたもん。」
『全員男の子?』
「もちろん全員男っす」
『むさい!笑』
司会者がフリップボードを取り出す。
『こちらが、佑月くんの性格をまとめたフリップです。——趣味は車と、バスケ観戦、サウナ、筋トレ……。うん、確かに、ザ・男子って感じだわ。あ、メンバーからのタレコミあります。”なんだかんだ頼れる”』
「なんだかんだって気になるなあ。」佑月くんが眉間に皺を寄せる。
『”最年長でありながらクソガキ。”』
「誰だこれ言ったの!」
佑月くんがメンバーを見回す。
「これ僕」姫ちゃんがケロッとした顔で手を挙げる。
「またお前か……」佑月くんが苦笑する。
