「凛。大丈夫だよ。」 凛の体は震えていた。凛を抱きしめて、背中をさする。 「怖かったよね。」 凛が頷く。 抱きしめてた力を緩めて、凛の顔を正面から覗き込もうとしたときだった。何かが視界の端で、眩く光った。 しまった、と思った時にはもう遅かった。 完全に、油断していた。