16時。


この日初めての食事をとる。
いつもと何も変わらない。テレビを見ながら、美味しいね。って食べる。


ダラダラしていたらすっかり辺りが暗くなった。
「じゃあ、そろそろ帰ろうかなぁ。」
「うん。」凛が、立ち上がった俺を見上げる。


「エントランスまでついてく。」
凛が部屋着のまま立ち上がる。「ついでにコンビニ行きたいし。」
「うん。」
リビングを出て、凛が、サンダルをつっかける。
玄関のドアに手をかける。開けるのを躊躇う。これが、最後だ。
「ん?」
振り返って、凛を抱きしめる。