佑月side


20:00。凛の家。


『今日は少し帰るのおそくなる!』
凛からのLINEを見る。
『わかった、お疲れ様』


すっかり、お互いの存在が日常になった。


いつももらってばっかりだったから、たまには俺も、書いてみよう。
本屋さんで買ってきた便箋を机の上に広げる。




”凜へ”




出会ってから今までに見た、凛のいろんな表情を思い出す。
こんなに可愛い女の子、他にいない。


凛といると、心の奥が暖かくなる。心の奥の静かな部分を取り戻せる。凛の笑顔が愛しくて愛しくてたまらない。


佑月くん、って呼ぶ凛の声も可愛い。


凛のこの先の人生に待ち受けるすべての辛いことから、守ってあげたい。凛が寂しいときにはそばにいたい。凛が自分のことを嫌いになりそうになったときは、俺が、凛の好きなところをたくさん伝えてあげたい。