ピンポーン。
インターホンが鳴る。
スマホの時刻を見ると0:06。誰?こんな時間に。怖いだけど。
インターホンに近づき画面を見ると、そこにいたのは大樹だった。
「は?お前なんでいんの?」
『ちょ、開けて開けて早く!』
大樹が周りをチラチラ見ながら小声で言ってくる。
「なんでそんな焦ってんの?誰かに追われてるんか」
なんだコイツ、意味わからなすぎて笑ってしまう。
『ちがうちがうそんなんじゃないんだけど、いいから』
なんかずっと焦ってて意味わかんないけどとりあえずオートロックを解除した。それからすぐに家のインターホンが鳴った。
「鍵開いてる」
俺が言うと、ガチャってドアが開いて大樹が部屋に入ってきた。
「鍵締めといて」
「あぁ、ごめん」
大樹がすぐに玄関に戻る。ガチャって鍵を閉める音がした。
