佑月side
自分の家。
ベッドに寝転がりながら、カメラロールを見返す。
旅行の時に撮った写真。主に料理の写真。その中にこっそり一枚だけ、凛の写真がある。美味しそうな料理を前に目を輝かせている凛。
可愛かったな〜。見るもの全部が新鮮って感じで、全部に感動してて、可愛かった。すんごく美味しそうに食べてるところも可愛かった。もっといろんなところに連れてってあげたいし、美味しいものもたくさん食べさせてあげたいと思った。
可愛いかった。だけど、時々泣きそうな顔していて心配になった。幸せって笑った後に、すぐに寂しそうな顔をすることが多かった。
『きっと凛ちゃんには耐えられないんと違う?』
『言わへんやろな。言えへんくてきっとひとりで泣くで』
亮の言葉が頭の中で蘇る。
凛はひとりで泣いてるの?
俺は、凛のこと幸せにできてる?
亮の言う通り、俺じゃない方が、いいのか?
