凛side
夜中に目が覚めて横を見ると、そこには佑月くんの横顔。カーテンの隙間差し込む月明かりがその顔を照らす。あまりにも綺麗で、このまま消えてしまいそうだった。
「ん……。」
佑月くんが目を覚ます。「どうしたの?」
薄く目を開けて、微笑む。私の頭をそっと撫でる。
「ううん。」
佑月くんの瞼がだんだん降りてきて、やがて目を閉じた。私も目を瞑る。佑月くんのことだけを考えて眠りにつく。こんな時間が、いつまでも続けばいいのに。だけど心のどこかで、こんな時間がそう長くは続かないことも知っている。
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