推しが隣に引っ越してきまして



「どういう役なの?」
「少女漫画原作の、主演。」
「主演!?すごい!」
えへへって笑う佑月くん。「前のドラマの監督が、俺の演技を気に入ってくれたらしい。」
「すごーい!」
「いいのかなぁ、俺なんかで。」
「大丈夫だよ。」
ショートケーキの苺を食べる。「美味しい。」
「美味しい?」佑月くんが私を見て微笑む。
「うん。」
その顔があまりにも優しくて、いちごが喉に詰まりそうになる。
「じゃあ俺のもあげる。」佑月くんが自分の分の苺を私のお皿に乗せる。
「ん!いいよ。」
「いいの。」
「ありがとう。」
「ん♪」