佑月side


 ——どんな佑月くんも大好きなので、これからの佑月くんもずっと大好きです。
 これからも応援しています。




  宮部凛


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「なんか、もうお別れみたいじゃん。」
 歌番組の収録の楽屋。
 ヘアメイクさんに髪をセットしてもらいながら、今朝ポストに入っていた手紙を読む。
「どしたん?」
 隣で、同じくセットをしてもらっている亮が鏡越しに聞いてくる。
「手紙、ファンの子にもらった。」
「ふーん。」
「めっちゃいい子。」
「へえ〜良いこと書いてあんねや。」
「うん。書かなさすぎるくらい。いい子ちゃんすぎる。」
「へえ〜。…えっ?」
 亮がスマホから顔をあげて、鏡越しに俺の顔を見る。
「もうちょっと書いてくれてもいいのに。」
 手紙を小さく折りたたんで、ポケットに入れる。今日は凛ちゃんの手紙にしよう。いつもこうしてファンの子からもらった手紙を持ってステージに立つようにしている。これがあれば、心が強くなるような気がするから。これは、昔からの、俺の習慣。