婚約破棄されましたが、こちらから破棄します!〜第二王子と手を組んで復讐しますわ〜

城の中央広間は冷たい石の壁に囲まれ、薄暗い光がわずかに差し込んでいた。

 空気は張り詰め、まるで嵐の前の静けさのように重かった。



 クラリッサは深呼吸をし、心を落ち着けていた。



 「ここで終わらせる」



 その言葉は自分自身への誓いであり、復讐の決意でもあった。



 扉が轟音とともに開き、あの男、元婚約者であり今では宿敵のやつが姿を現した。

 冷たい瞳がクラリッサをじっと見据え、嘲笑にも似た微笑みを浮かべる。



 「クラリッサ、あの時の破棄はお前のためだったのだ。今も後悔はない」



 彼の言葉は毒のように冷たく、だがその裏に隠された焦りもわずかに感じられた。



 「そうですか。ならば、私がここで示してあげます。あなたが何を失ったのかを」



 クラリッサの瞳が燃えるように輝いた。



 戦いが始まる。



 ルーカスは手から蒼く輝く魔法の刃を放ち、クラリッサはそれを魔法の盾で受け止める。

 その力のぶつかり合いは、広間全体を揺るがし、砕け散る石の破片が飛び交った。



 「甘いな、クラリッサ」



 ルーカスが冷笑を浮かべながらさらなる魔法を繰り出す。



 だが、クラリッサは落ち着いていた。

 彼女の中で何かが覚醒し、今まで以上の力が身体を駆け巡っていた。



 「私の力を、侮らないで」



 クラリッサは呪文を唱え、一面に煌めく光の翼が彼女を包み込んだ。

 その姿はまるで女神のようであり、恐怖と美しさを兼ね備えていた。



 激しい魔法の応酬が続く中、クラリッサは彼の攻撃をかわしながらも一歩一歩確実に距離を詰めていった。



 「あなたの言葉も、行動も、全て無意味だった」



 彼女はそう叫びながら、最後の一撃を放った。



 蒼い光の刃がルーカスの胸を貫き、彼は膝をついた。

 息も絶え絶えに、彼はクラリッサを見上げた。



 「まさか……お前がここまで強くなるとは⋯⋯な」



 クラリッサは静かに呟いた。



 「あなたに捨てられても、私はここまで来た。これからは、私が未来を切り開く番よ」



 戦いは終わった。



 その場に立つクラリッサは、もうただの悪役令嬢ではなかった。

 強く、美しく、そして何よりも自分自身の意思で歩む女王だった。