======== この物語はあくまでもフィクションです =========
============== 主な登場人物 ================
辻友紀乃・・・鍼灸師。柔道整復師。高校の茶道部後輩、幸田仙太郎を時々呼び出して『可愛がって』いる。
鴻巣恭子・・・辻鍼灸治療院の常連。
幸田仙太郎・・・辻鍼灸治療院の常連。辻の高校の茶道部後輩。
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私の名前は辻友紀乃。
辻は、所謂通り名。そして、旧姓。戸籍上は「大下」。
旦那は「腹上死」した。嘘。
本当は、がんだった。
膵臓がん、って奴だ。
私は、鍼灸師で柔道整復師だ。
お馴染みさんは、これでも多い方だ。
今日も、「お馴染みさん」の話。
針を刺しながら、鴻巣に言った。
「どや、最近は。旦那にサービスしてるか?蛸女。」
「イー!!旦那はええんよ。ウチ、あのクソじじ、嫌いやねん。」
「アンタは、嫌いが多いな。今度は、どのクソじじや。」
「愛知の手歩丼。亜細亜大会で、沢庵国を出禁にしよった。」
「なんでやねん。」
「大陸の命令。総理に『いつでも武力行使出来るんやぞ』って脅しかける位やから。五輪の時も揉めたやん。」
「ああ。国の一部やからってか。サッカーなんか国だけの大会ちゃうやんな。」
「ウチも気がつかへんかったけど、建国80周年やろ?戦後出来た国やん。日本よりうんと歴史が浅いやん。」
「戦後なんか。『軒下を貸して母屋を取られる』や。母屋が沢庵国。国の地方とちゃう。」
「その取られた国に、忖度してるねん。今の総理と違ってな。前の総理までは、何でもハイハイ、おっしゃる通りです、って頭下げてたけど。文字や仏教教えてくれた、ありがたい国とちゃう。そやから、神社仏閣を汚したり火点けたりする。」
「恐ろし国やな。アンタ、命狙われるで。」
「8本の足で闘う・・・なに?」
私は、隣の待ち合い室の引き戸を開けた。
幸田が、三点倒立をしていた。
2人で拍手した。
バスタオルのままの鴻巣は、すぐに着替えに戻った。
着替えて、精算を終わって、鴻巣は帰った。
「幸田。」
「はい。」
「今度、録音しといてくれ。」
「何ですか?」
「遺産や。」
―完―


