2025-10-08
『慣れの果て』
2人で始まった恋も
1人の過ちで終わる。
私は付き合い始めた頃から
変わらず愛していたけれど。
一緒にいることで慣れてしまったのかな。
君から「愛されてる」と感じなくなった。
別に付き合っていることに変わりないし
慣れてしまっても仕方ないと思っていた。
そんなある日、「愛してる」と伝えた。
君は「俺も」と言ってスマホを眺める。
君が私に告白してくれたとき
「緊張して目を見れない」と
言っていたことが思い浮かぶ。
今はもう、緊張して目を見れないのではなく
私に興味が無くなってしまい目を合わせない。
なんだか寂しくなってしまい
家から公園まで1人で歩いた。
君なら追いかけてくるのではないかと
期待している自分がいて馬鹿らしいが。
後ろから追いかけてくる足音は聞こえなかった。
ただ自分が靴を擦る音だけが静かな公園に響く。
堪え難きかな、涙。
頬を伝って落ちる。
たとえ、君が私の横にいたとしても
ハンカチーフを渡そうとはしないし。
きっと今の君は私の
涙にすら気付かない。
夜風だけが私の頬を
撫でてくれるようで
愛おしくて堪らない。
恋の終わりはこんなにも呆気なく
そして夜のように静かなものだと。
私は彼の待つ家へと
帰ることはなかった。
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『慣れの果て』
2人で始まった恋も
1人の過ちで終わる。
私は付き合い始めた頃から
変わらず愛していたけれど。
一緒にいることで慣れてしまったのかな。
君から「愛されてる」と感じなくなった。
別に付き合っていることに変わりないし
慣れてしまっても仕方ないと思っていた。
そんなある日、「愛してる」と伝えた。
君は「俺も」と言ってスマホを眺める。
君が私に告白してくれたとき
「緊張して目を見れない」と
言っていたことが思い浮かぶ。
今はもう、緊張して目を見れないのではなく
私に興味が無くなってしまい目を合わせない。
なんだか寂しくなってしまい
家から公園まで1人で歩いた。
君なら追いかけてくるのではないかと
期待している自分がいて馬鹿らしいが。
後ろから追いかけてくる足音は聞こえなかった。
ただ自分が靴を擦る音だけが静かな公園に響く。
堪え難きかな、涙。
頬を伝って落ちる。
たとえ、君が私の横にいたとしても
ハンカチーフを渡そうとはしないし。
きっと今の君は私の
涙にすら気付かない。
夜風だけが私の頬を
撫でてくれるようで
愛おしくて堪らない。
恋の終わりはこんなにも呆気なく
そして夜のように静かなものだと。
私は彼の待つ家へと
帰ることはなかった。
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