「焼きそばと焼き鳥一つずつ」
「二つで600円になります。」
財布の小銭を確認しようとして面倒になって1000円札を取り出した。
「1000円からですね。400円のお返しです。」
屋台の人の顔をチラリと見る。世間的にイケメンと言われるまではないが明らかにそこら辺にいる人達とは違う雰囲気だ。30代ぐらいだろうか少し草臥れた顔をしているが体格がよく髪はキッチリセットしている、、とまではいかないが多少手を加えている様に見える。祭りの屋台でわざわざ髪をセットしなくてもと思ったがただの偏見か?
おっと、あまり見すぎると不審に思われてしまう。そろそろお暇しよう。屋台の人の外見を脳内にメモしておく。別に覚えていなくても良いが覚えていた方が後々アイデアが浮かばない時に役に立つかもしれない。
人がすくない方ヘ歩いていると警察の人が2人見回りをしている。警察の制服は、なかなか良いものだ。半袖や長袖だけで無く他にもよく見ると一人一人違いが見えてくる。んっ?よく見るとあの警察の人屋台の人と似ている。というか瓜二つだ。
あまりに似ていて驚いて見すぎてしまった。
バチッと目が合う。しまった、気まずすぎる。
「こんばんは」
口角を少し上げて、目を細めるが目がバッチリ合っているのがわかる。見すぎて警戒されたかもしれない。
「こ、こんばんは」
とりあえずそそくさ通り過ぎた。それにしても声まで似ているなんて兄弟なのかもしれない。
凄い偶然があったもんだ。周りを見渡すと祭りですっかり浮かれた人々があちこちにいる。楽しそうな話し声が後ろから前から横から聞こえてくる。次はどの屋台に行こうかと思い、前を見て息を飲む。またあの顔だ。三回目、流石に気のせいだとは思えない。周りの人の顔さっと一度見渡す。よく見ると沢山の屋台に同じ顔がポツポツあるのが見える。それだけじゃない周りの人にも2、3人見える。思わずヒュッと音がなる。急いで人が居ない方へ急いで足を進める。人混みを抜けて見つけた石段に座り込む。服が汚れるなんて考える暇はない。ガタガタ震える左手を右手で包み震えを止めようとするが、なかなか止まってくれない。
「ハァッハッハッ、、き、気のせいだ」
きっとそうだと言い聞かせるように呟く。ポタポタと手に汗が落ちる。喉がカラカラに乾いていく。ガタガタと全身が震えているのがわかる。
「大丈夫ですか?」
聞き覚えのある声が後ろからした。ヒュッ!驚いて思わず目を見開き、肩が跳ねる。ゆっくりと後ろを振り返ると、見覚えのある顔がそこにはあった。
妖しい笑みを浮かべながらその男は言った
「顔色があまり良くないですけど、どうかなさいましたか?」
「二つで600円になります。」
財布の小銭を確認しようとして面倒になって1000円札を取り出した。
「1000円からですね。400円のお返しです。」
屋台の人の顔をチラリと見る。世間的にイケメンと言われるまではないが明らかにそこら辺にいる人達とは違う雰囲気だ。30代ぐらいだろうか少し草臥れた顔をしているが体格がよく髪はキッチリセットしている、、とまではいかないが多少手を加えている様に見える。祭りの屋台でわざわざ髪をセットしなくてもと思ったがただの偏見か?
おっと、あまり見すぎると不審に思われてしまう。そろそろお暇しよう。屋台の人の外見を脳内にメモしておく。別に覚えていなくても良いが覚えていた方が後々アイデアが浮かばない時に役に立つかもしれない。
人がすくない方ヘ歩いていると警察の人が2人見回りをしている。警察の制服は、なかなか良いものだ。半袖や長袖だけで無く他にもよく見ると一人一人違いが見えてくる。んっ?よく見るとあの警察の人屋台の人と似ている。というか瓜二つだ。
あまりに似ていて驚いて見すぎてしまった。
バチッと目が合う。しまった、気まずすぎる。
「こんばんは」
口角を少し上げて、目を細めるが目がバッチリ合っているのがわかる。見すぎて警戒されたかもしれない。
「こ、こんばんは」
とりあえずそそくさ通り過ぎた。それにしても声まで似ているなんて兄弟なのかもしれない。
凄い偶然があったもんだ。周りを見渡すと祭りですっかり浮かれた人々があちこちにいる。楽しそうな話し声が後ろから前から横から聞こえてくる。次はどの屋台に行こうかと思い、前を見て息を飲む。またあの顔だ。三回目、流石に気のせいだとは思えない。周りの人の顔さっと一度見渡す。よく見ると沢山の屋台に同じ顔がポツポツあるのが見える。それだけじゃない周りの人にも2、3人見える。思わずヒュッと音がなる。急いで人が居ない方へ急いで足を進める。人混みを抜けて見つけた石段に座り込む。服が汚れるなんて考える暇はない。ガタガタ震える左手を右手で包み震えを止めようとするが、なかなか止まってくれない。
「ハァッハッハッ、、き、気のせいだ」
きっとそうだと言い聞かせるように呟く。ポタポタと手に汗が落ちる。喉がカラカラに乾いていく。ガタガタと全身が震えているのがわかる。
「大丈夫ですか?」
聞き覚えのある声が後ろからした。ヒュッ!驚いて思わず目を見開き、肩が跳ねる。ゆっくりと後ろを振り返ると、見覚えのある顔がそこにはあった。
妖しい笑みを浮かべながらその男は言った
「顔色があまり良くないですけど、どうかなさいましたか?」



