「なぁー、やっぱ生きたいと思ってるやつらって俺らみたいなやつらって嫌いなんかな」
「嫌いというか、理解できないんじゃない?」
「あー、なるほどねぇ」
「というか、なんでここに来てるの」
「だって、ここの部員だし?」
「少し前までは幽霊部員だったくせに」
「はは、いいじゃん。今はれっきとした部員なんだから」
「なんでそんなこと、聞いてきたの?」
「んー、だって世の中の本ってそんなことばかりじゃん」
「本は綺麗ごとを実現させるもの、時に誰かの希望になるもの」
「ねぇ、毎回思うんだけどさ。それどういうこと?」
「だから、本は誰かを救えるってこと?」
「なんで疑問」
「用がないないら、さっさと帰ってよ」
「まあまあ」
「嫌いなんだと思うよ。私たちみたいな人たちは」
「理解できないんじゃないの?さっきと言ってること違うけど」
「理解できないから、嫌いなんだよ」
「ふーん」
「そっちが聞いてきたんでしょ」
「いや、終わった話を掘り返さられると思わないから」
「そういや、そうだった」
「そんなんだから、友達できないんでしょうが」
「いるよ。・・・両手もいらないかも」
「それは、うん。ごめん」
「謝られたら虚しくなるからやめてよ。というか、誰にでも優しくするから押したら案外いけるって思われるんだよ」
「それに関しては何も言えないわ」
「そろそろ、始めようよ」
「そうだね、今日もやりますか」
そう言って二人は、笑顔で向かいあった。